梨本塾12月“サン耐II” (トミン65回目)

もう寒いのなんのって。自走の宿命ではあるんですけど、トミンに着くまでの高速が寒かったー。自分のバイクは一旦走りだすと、水温は最低が77℃になるのが普通で、一度暖まると76℃以下は表示されないのかなーと思うくらい77℃しか見ないんですけど、この日は75℃まで表示されていて、高速道路を等速で走っていても75℃〜78℃で不安定。ラリーのリエゾンじゃないけど、トミンに着くまでも競技な気分(笑) ちょうど良いスピードのトラックの後ろに着けられればいいんだけど、なかなか見つからず今回は道中ずっと寒かった〜

フリー走行 1


エントリーリストのAクラスで自走なのは自分とエイトツリーさんだけ。タイヤウォーマーはもちろんないので、タイヤを温めるように十数周走ります。単純にゆっくり走るんじゃなくて、タイヤのゴムを動かすようにして走る。バイクが起きてからはきちんと加速して、早めにブレーキを開始。ブレーキはゆっくり握っていって、タイヤのグリップを感じながら徐々にギュ〜っと強める。そして、教習所での走りのように、完全に直線・直立の状態でゆっくりレバーを離しきる。コーナーはもうただ通り過ぎるだけ。



 まったくもってグリップ感がない(><) 【写真:梨本塾


タイヤが温まってくると空気圧が高くなるので、バイクを左右に振る動きが段々軽くなってくる。走りながらタイヤの温まりを確認する方法としてはこの方法があると思いますが、エッジ部分の温度を知るのは難しいので、自分のようなライダーは、可能であればピットインして素手で触って確認するのが一番だと思ってます。トミンだと左端の0.5〜1.0cmくらいの温まらなさにビックリです。この日もピットインして手で触って確認すると、表面だけ暖かいけどゴムがまだ硬い感じ。空気圧も0.5ほど抜いてみました。

そうやってタイヤの温まりを感じながら少しずつペースアップ。25分間の最後の方でも安全マージンを考えると28秒台がやっと。一度だけ27秒99が出てましたけど、時間帯(による気温・路面温度)や自分の条件を考えると、絶対このタイミングはタイムを狙いにいっちゃいけない(^_^;



 後ろの2人は普通に走ってる〜(^^; 【写真:梨本塾

フリー走行 2


陽が射して気温も上がってきた。アスファルトを触ると路面温度も上がってきたみたい。これくらい条件が良くなってくると、12周くらい走れば徐々にペースアップできるようになってくる。自分はなぜか「12周」を基準にしています。暖かいときと同じくらいのフィーリングになってきたら27秒台の走りに移行。この間塾長に3コーナー立ち上がりの走り方のアドバイスをいただいて、その走り方も試してみたら、確かにこの方が安全に速く走れる気がする。加速と減速の間の時間の無駄も減らせるし効率的。



 タイヤも温まって少しずつ走れるようになってきた 【写真:梨本塾


結局、午前のベストは27秒10。ベストの0.3秒落ち。条件を考えるとタイムは悪くない! ただ、これだけウォームアップ走行ができてのタイムなので、午後のタイムアタックはどこまで行けるか……


タイムアタック


昼休みに日光ウォーマーを使おうと思ったらちょっと陰ってきた。ヤバい、フロントタイヤが壊滅的に冷たい( ̄▽ ̄;) ピットロード前にゼッケン順にバイクを並べる時も、ちょっとフロントを右側に向けてダメ元でタイヤを温める。



 【写真:梨本塾


で、コースイン。ゼッケンが#3なので3番目にコースインしますが、2周目以降、ウォーマー組の人にはどんどん前に行ってもらいます。特に自走組にとっては計測開始前にどれだけ長くウォームアップラップがあるかが重要なのですが、この日は15周くらい(もっと?)ウォームアップラップを取っていただけました。とーーーってもありがたい措置です。

グリーンフラッグ確認後、一旦ピットインし、良い場所を見つけてコースイン。そしてタイヤの不安は払拭してタイムアタック



 【写真:梨本塾


10台いた先月よりもクリアは多く取れ、自分のLAP SHOTでのベストは27秒04。その前後も27秒0xなので、運が良ければ26秒台が計測されてるかなーってところ。1コーナー立ち上がりから3コーナー進入までをしっかり加速できるラインを取れなかったのが悔やまれる。

そしてオフィシャルな結果発表。



おお、26秒台が出てる! 今年のドライではしばらく定番だったフロントローにも3ヶ月ぶりに戻ってきた!

■ K-RUN GP

K-RUNも比較的長めにウォームアップラップを用意していただきました。その後、バイクを停止させ、スタート前ブリーフィング。

いよいよスタート。 スタートが超が付くほど下手な自分としてはわりと上手くいった!



 【写真:梨本塾


 【写真:梨本塾


両隣の2人に近づけるかも、と思ったけどそれはちょっと遠かったf(^_^; でも、後ろの列の人が視界に入りかける毎度に比べたら大分良い! 公道を走ってるときにクラッチのつながり方を感じながら乗ってた甲斐があった♪

スタート後も前の二人が急に遠くなってしまうことがなく、比較的前が見える位置で走れた。2周目までは1位〜2位〜3位(自分)の間隔は広がることなくレースは進む。4位のgaiさんとも少し間がある。



 【写真:梨本塾


 【写真:梨本塾


しかし、3周目の3コーナー前のシフトダウンでギア抜けしてオーバーラン。ギア抜けなんて久々にやった気がする(ただ、以前と違ってオーバースピードだったりギア抜けでも焦らずに処理できるようになってきたのは確実)。


悔しいけどこれで1位・2位集団から離される。頑張って目一杯追いかけようとするも、いつもと同じようにブレーキしても止まり切れずクリップに着けない。タイヤがまだ温まってないからグリップせず制動距離が延びてしまっているようです。こんな風にブレーキで止まり切れなかったり、バックトルクによるリアタイヤの跳ねが大きかったりで、3コーナーや最終コーナーを失敗してさらにちょっとずつ離される。タイヤが冷えてるときって、バンクさせたり立ち上がりで思い切ったことができないのは当然だけど、直立状態のブレーキングにも大きく影響するものなんですね。ブレーキングしてもフロントがグリップしないので制動距離が長くなるし、リアがグリップしないことで車体が安定しない。

それを理解してからは走りを組み立て直して前を追う。またいつものように段々離されていきました、では悔しいじゃないですか! タイヤの温まり方を感じながら、26秒台も出しながら追いかけていると段々トップの2人に近づいてきた。



 この差が…… 【写真:梨本塾


 こうだー! 【写真:梨本塾


これは楽しくなってきた! いつもと違う視界だ!



 前はすごい揺さぶり【写真:梨本塾


 【写真:梨本塾


トップの2人に間近に寄って走ってみると、最終コーナーからの立ち上がりで離されてしまう。もちろん一般論でも前を走ってる方が早いタイミングで減速も加速もするからここで離されるのは当たり前なんだけどそういうことではなくて。ブレーキをリリースしてから一番速度が落ち切るタイミングが自分の方が早い(手間になっている)。普通逆なはずだよね。3人ともブレーキは離してるんだけど、自分が一番早く止まって、前の2人はまだ加速してるように見える(実際は3人とも減速してるけど、自分の減速度が一番高いから相対的にそう見える)。走り方もあるだろうし、ショートなファイナルを持つバイクということもあるだろうけど、とにかくここが相違点の一つであることは分かった。こういうことが分かるからレースで学ぶことは大きいんだと思います(K-RUNはあくまでも模擬レースなので、何が何でも勝ちにいくという種類のものではないですけどね)。



 【写真:梨本塾


 【写真:梨本塾


 【写真:梨本塾


途中前の2人に上手く着いていけない場面があって少し離される。ただ、これくらいで走れば4位との距離は開いてるだろうと思って左コーナー立ち上がりでチラッと後ろを見ると赤いバイクが近い! gaiさんは相当自己ベストに近いところで走っているはず。このあたりから後ろを意識してしまったり疲れも出てきたりして、また前の二人に少しずつ離されていってしまった。1コーナーのブレーキをリリースして膝を開くあたりでの外足等での踏ん張りが利かなくなってきた…。



 【写真:梨本塾


それにしても、1コーナーのブレーキングでは内側の膝を開いている人の方が多いけど、あれはどういう理屈なんだろう、とずっと考えていた。開いて走っている人は、足を開いた方が走りやすいのか、あるいは閉じた方が走りやすいけど上手く走るためにあえて開いているのか。「イン側も踝を使って両足で挟むようにすれば良いんだよ」と言われるけど、自分の場合は減速Gに耐えられない。実際やってみると、膝を閉じて走るときよりレバーを引けないし、その上イン側のハンドルに力が入るのかイン側に寄り気味になる。左コーナーのブレーキングだと膝を開きやすいのは、ブレーキレバーのある右側は身体もガッチリホールドできるからなんでしょうね。

ちょっと話はそれたけど、前の二人から離された終盤は後ろのgaiさんに抜かれないように何とか走り切って、3位でゴール! 今年は3位で始まり3位で終わった年でした。でも1月の3位と12月の3位では中身が違う。今年3位は6回あったけど今回が一番充実感があって一番楽しかった。



 【写真:梨本塾


帰りの高速は朝同様に寒かった! ……けど、賞品でもらった中にあったネックウォーマーを着けて帰ったらかな〜りマシになった。正直ネックウォーマー侮ってましたf(^^; 首が暖かいだけじゃなく、ヘルメットの中にも風が入りにくく、顔の寒さを防げるみたいです。それに、オリジナルパーカーをツナギとジャケットの間に着てたのも効果があったはず。ちなみに、ツナギの中に何か着てもいいんですが、ゴワゴワして身体の動きが制限されて肩が凝っちゃいます。そんな僕なので、ツナギを脱ぐとフリースとか出てくるエイトなツリーさんは尊敬します(笑)


今年も走り収めは梨本塾。公式レポートにも書いてあったように、特に今年はみんなパワーアップした年でした。来年も楽しくがんばっていきましょう!

オフィシャルレポート&Movie


 【写真:梨本塾


 


○タイヤ使用状況メモ:
 F:RACETEC K1 11.0時間 (逆履き6.0時間含む)
 R:RACETEC K2 1.0時間