梨本塾3月 (トミン76回目)


今月は初のゼッケン#2。2011年度ランキングのトップ2がいつものバイクではないこともあり、K-RUN Aクラス初優勝に向けて期待の月。自分が期待する以上に周りからのプレッシャーも(良い意味で)ありましたけど(笑)

■ 午前フリー走行 #1


今回からリアもスーパーコルサ(SC2)に戻しました。違いはというと、27秒後半くらいまでだと正直分かりませんでした。「言われてみれば幾分か柔らかいかも?」と思うくらいで、1本目の中の最初の10分くらいは前回と変わりなく走れていました。ただ、ピットインして小休憩後、段々ペースを上げていくと、レーステック(K2)よりも立ち上がりでのコシがない感覚がある。特に最終コーナーの立ち上がりでスロットルを開けていくとき、走り方やサス/空気圧等のセッティングが同じだと「グッ」と起き上がる感覚が希薄です。



それでも走りはとても気持ちが良い。クリアラップ取り放題に近いので、何周も続けて思い切り走れる(別にタイムアタックという意味ではなくて)。よく梨塾の午前中でベストタイムが出るのは、もちろんテンションもあるけど、自分のペースで何周も連続して走れるというのがあると思います。

そしてこのセッションで前々回更新した自己ベストを0.05秒更新。今年になってから、タイヤが良いときのタイムの更新頻度が高い。


■ 午前フリー走行 #2


1本目で感じたスーパーコルサの感覚を塾長に話してみると、リアが踏ん張れてないとのアドバイスをいただいた。リアサスのセッティングの話になり、停止状態で見る限りどうやらリアが低そうだとのこと。自分のバイクはリアのイニシャルアジャスタが回らなくなってしまっているので、イニシャルを締めて車高を上げることはできない。そこで、テンションを約1回転抜いて&コンプレッションを3クリックをかけることで、リアを高く保ちやすいセッティングに変更(ダンパーだと伸びる/縮む「速度」を変えるだけなので、伸びる/縮む距離は基本的に変わらないですが)。

このセッティングで10分弱走ってみたものの、違和感があってちょっと走りにくい。これは方向性が外れて走りにくいのか、単純に自分の走り慣れてないセッティングだからかは分からなかった。またピットに戻って塾長にそれを伝えたところ、逆に元よりもリアが低くなるセッティングにして走ってみることになり、その走行で「これはない」とすぐ分かった。というわけで、最初にリアを高くしたときよりもさらにリアを高くして走ってみることになった。

重心の高いバイクに乗っている感じ。開け方のビシッとする感じも変わった。まだ慣れないけれど、今後タイムを伸ばしていくならこの方向性だと自分でも分かった。このとき、セッティングの仕方の入口を垣間見た気がしました。ただ、ブレーキングの安定性というか許容範囲はシビアになった(実際、塾長にも気をつけるようアドバイスを受けた)ので、これを忘れないように走らないと上手く走れないしタイムも出ない。でも、リアの調整によって、まるで他人のバイクを借りて走ってるように感じたのは初めて。

タイムアタック


いつものトップ2がいないので何としてもポールポジションは取りたい。もちろん、タイムも26秒台は出したい。走行後に後悔しないように、ピットロードで並んでいるときに走りのTo Doリストを頭の中で整理。その中で特に注意することを4つほどピックアップして時系列に並べる。

そうこうしている間にグリーンフラッグが振られ、タイムアタック前のフリー走行開始。気温もあるので感覚は悪くない。10数周走ったところで計測開始。

ところが、Aクラスといえど11台同時に走っているのでコース上は混雑。午前中は皆同時に走っているわけではないので問題ないですが、タイムアタックだと皆同じような間隔を空けて11台走っているのでクリアラップは取れそうで取れない。結局、リスクは承知しつつも3回もピットインして2回だけタイムアタックできた。それも個別に2回だけ。自分のLAP SHOTではその2回がいずれも26秒9。ただし、公式タイムとは計測ポイントが異なるので26秒台が計測されているかは分からない。

そして、公式結果はこれ。


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見事ポールポジション! ……なんですが、26秒台は記録できず、正直悔しい気持ちも大きかった。

■ K-RUN GP



久々の昨年12月以来のフロントロー(今年になってから塾の予選で26秒台出てなかったからね…)。そして初のポールポジションの位置からのスタート。



クラッチミート後は悪くなかったけど、1コーナーまでの加速中にgaiさんに追いつかれてかなり良い勝負! なんとかわずかに外から前に出て帝王までを押さえきる。



最初の3周ほどはタイヤと相談しながら控えめに走る。後ろにもピッタリついている気配も感じる。



ただ、4周目からは自分にとって気持ち良いペースで周回を始めました。本当はもっと早い段階でも大丈夫なのかもしれないけど、自分のセンサは結構安全目に寄ってる気がします。危険を冒してその境界を探ることはできるのかもしれませんが、アマチュアライダーで明日も仕事があるし、自走で帰れなくなっても困る。



4周目以降はレースで後ろに抜かれないことも意識はしていましたが、同時に自分の向上も意識して走った。なにせ究極のクリアラップですからね。普段の日の練習はもちろん、梨塾でのフリー走行や予選でさえも得られない超クリア状態。こんな景色はAクラスで初めて。



タイムアタックで一発のタイムを出す走りではなく、連続して安定して26秒台を出せるか試してみた。本来はあんまり見過ぎない方が良いんでしょうけど今回は毎周タイムを確認しながら周回。



しばらくずっと26秒台を出し続けることができ、徐々に後ろと距離が空いてきた感じがする。



後半、14周目でバックマーカーのライダーに追いつくまで、4周目以降はすべて26秒台で周回できた。



そして、1位のまま20周を走りきりゴール!



Aクラス初ポール、そしてAクラス初優勝です! 20代のうちに達成できて嬉しい!

周回数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
タイム 30.21 27.80 27.41 26.98 26.85 26.87 26.85 26.75 26.65 26.88
周回数 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
タイム 26.72 26.66 26.97 27.02 27.46 27.43 26.86 26.76 27.16 30.53

■ Cクラス最下位からAクラス優勝まで


自分は今でこそAクラスなんて走らせてもらってますが、3年ほど前、2009年5月に梨塾に初参加したときは予選も決勝もCクラス(その月はDクラスなし)の最下位でした。ある程度走れるところからのスタートではなく、完全に一番下から這い上がってここまで来ました。

自分が初サーキットに梨塾を選んだのは、昔からWebで見てたからというのもありますが、クラス分けがあるので一般のフリー走行日よりある程度気を遣わずに走れそうだと思ったためです。実際、レベルは高いですが参加の敷居も低いと思います。

初参加時、Aクラスのフリー走行が始まったときは皆なんて上手いんだと驚いた。本当にアマチュアライダーばかりなのかと。

「トランポにレーサーベースの車両も多く、あのクラスで走るにはこういった準備が必須なんだろうか…」。そう思ってしまったら「あのクラス」は自分とは違う世界に感じてしまったかもしれないけど、Aをねらえさんのように自走でトップ争いしているしている人がいた。初参加時の自走とバイクのままで頑張ってこれたのは、絶対このおかげがあると思っています。そうじゃなかったら、目標は「“自走としては”速い」になっていたかもしれない。

自分がそういう経緯があるので、トミンを走り始めた人が「27秒を切ったりするのはレーサーみたいな車両でじゃないとムリなんだ…」と壁を作ってしまわないように、自分も当面自走でがんばろうかと思います。


――なーんて書いてますが、自分がここまで来れたのはトランポで来ている知り合いの方々に大いに助けてもらっているからですf(^_^); 別に一人でここまで来たわけでは全然ないと思ってます。自分のトミンの知り合いは、全員トミンに通うようになってからの知り合いです。そういったつながりとかも含めて、今はサーキット走行が楽しくて仕方ないです。休日走ってるときだけでなく、平日走りを考えてるときも含めて両方楽しい!


来月は今月より厳しくなりそうだけど、予選でフロントローを取れればK-RUNはスタート次第でどうなるか分からない。盛り上げていきたいと思います!

 


写真提供:梨本塾

○タイヤ使用状況メモ:
 F:DIABLO SUPERCORSA SC1 540 LAPs (4.1時間)
 R:DIABLO SUPERCORSA SC2 140 LAPs (1.0時間)