梨本塾タイムアタックGP (トミン296回目)

今年もやってきました。年に一度のタイムアタックGPです。

過去2年はタイムアタックGPでシーズンベストを出しているので、今年もこのイベントに照準を合わせて準備してきました。

 

 

この時季は気温が下がってエンジンパワーが出たりライダーの疲労が少ないのは良いものの、路面温度が上がらずにタイヤのグリップ力が得られにくいので苦手です。
自分の場合は路面温度は35℃近辺が走りやすく安定してタイムが出て、22℃あたりを下回ると途端にタイムが出にくくなる傾向があります。

ただし、この日の天候はこれ以上ないくらいのコンディション。
きちんと日光があり風も弱いので、朝走行開始時点で21℃くらいまで路面温度がが上がっていました。

 

一方、走る側のライダー・バイクとしては懸念事項あり…
直近2回の走行は良い感触で走れず、実際にタイムも出ていません。
今年はこれまで26秒台前半(26秒5より速いタイム)で走れていたものの、直近2回はアベレージが27秒台、ベストも26秒8〜9が精一杯(一発タイム)。

 

 

ただ、消耗が進んだ(といっても通常交換サイクルにはまだ早い)タイヤと低路面温度の組み合わせにうまく順応できないことが原因と想定していたので、タイヤはタイムアタックGP直前に新品に交換しておきました。

 

フリー走行1(午前1本目)

路面温度21℃。20周走行。

NEWタイヤなのにこのセッションでのベストは27.78…
目一杯の走りではないものの、あまりにも乗れていない感覚です。

タイム狙いではなく課題走行なのでタイムが出ないのは分かりますが、あまりにもギクシャクした走りで、課題走行にもなりません。

「ここ最近の不調はタイヤを新しくすれば解消するはずだ」のアテが外れてしまいました。
これはピンチ…

 

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フリー走行2(午前2本目)

路面温度25℃。26周走行。

サスのプリロードや減衰を抜いたところから始めてみようと思って朝サスを抜いておいたのですが、それが良くなかったのかも…
と思って、このセッションの途中で比較的最近のセットに戻してみました。

タイムが出るセットかどうかは別にして、戻した後の方が走りやすく、27.20までタイムを上げることができました。

ただ、今回目指しているタイムからはほど遠く、どうしたものかと悩んでしまいます。。

 

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フリー走行3(午前3本目)

午前最後のセッションです。

無理矢理にでもタイムを出しにいって26秒95。

昨年のタイムアタックでは午前最後のセッションで、コースイン3周目で26秒台、ベストは26秒4だったので、今年とは対照的な結果です。

調子が悪かったのはタイヤのせい(だけ)ではなかったのかと、かなり落ち込んでしまいました。

塾長との話の中でビックリするほどタイムが出ないことを伝えると、足回りなど、車体も一度メンテをした方が良さそう、とコメントをいただきました。
まさにその通りでございます…
今日Fフォークを押した感じだと、同じセットでも押す時の手応えと戻りスピードが記憶と異なるので、ダンパー特性も変わってしまっているのかもしれません。
冬の間にFフォークのOHなど、メンテナンスに出すことにします。

 

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タイムアタック1(午後1本目)

モヤモヤした気持ちのまま午前が終了してしまいました。
午後のタイムアタック枠はゼッケン1のGSX-R1000 Kさんの後ろに着いてコースインし、ウォームアップラップは(勝手に)Kさんに引っ張ってもらう形で周回しました。

この時点ではまだ27秒台ですが、なんとなくリズムを掴めたような気がします。
一度ピットインして今度は単独で走ってみると、26秒70が出ました。

走りの感覚を思い出すことができ、徐々にペースアップして、最終的には26秒46までタイムアップ。

今日午前はタイムが出ないこと自体にも落ち込んでいましたが、また不調の期間に陥ってしまったのかと中長期的な意味でも不安になっていました。
そうではないと分かって本当に安心しました。

おそらく、自分が安心できない状態で走った直近2回の走りが身体に染み付いてしまって、悪い意味でそれに慣れてしまったのだと思われます。

 

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タイムアタック2(午後2本目)

路面温度を考えるとタイムを出すにはこのセッションがベストで、あとは温度は下がる一方。
昨年も午後の後の方のセッションではタイムが出なくなっていました。

そう考えて走るも、感覚もアベレージタイムも悪くないものの、ベストは26秒41。
僅かながら先程のタイムを更新しましたが、シーズンベストの更新はならずでした。
それでも不調のサイクルには陥らなかったようなのでヨシとします。

 

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タイムアタック3(午後3本目)

いよいよ最終枠。
路面温度も22℃まで下がっているのでタイムアップは期待しにくいのですが、Aクラス単独枠となり走りやすくなるので、諦めずに走ります(ここまではA・Bクラス混走でした)。

台数が少なくなるので連続の本気走行で集中力を高めやすくなります。

それでもウォーマーで温めたタイヤは走れば走るほど冷えてしまうので、時間を使い切るのではなく前半が勝負です。

細かいことは置いといて、「ブレーキで止めすぎないこと」「身体の移動をさぼらないこと」の大きな2点を念頭に置いて走り、最終的には26秒28を出すことができました。

正直なところ、前セッションの26秒41は更新できないと思っていたので嬉しい結果です。
3年連続の26.1秒台は叶わなかったものの、直近2回や本日AMの感触・結果から考えれば大満足です。

 

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ベストラップ(26秒28)の車載動画



その他メモ

  • 減ったタイヤ&低路温で調子を崩しそうだと思ったらタイヤは新品に交換すること(減ったタイヤは保管しておいて暖かくなってから使えばよい)
  • 最終コーナー立ち上がりの開け始めでギクシャクしてしまうのはドンツキのようになってしまっていたため。ただし、ペースが上がると全く気にならない。おそらく、ペースが遅いと回転数が落ちすぎる&向きが変わらずに待ちが長く前荷重が溜まってつんのめる感覚があるため(正確に表現できてないけれど自分が思い出す用のメモ)
  • イニシャルにしてもダンパーにしても変にサスを緩めすぎないこと。緩めても良いがダメそうならすぐに戻すこと。
  • フルボトム付近を目指してイニシャルをセッティングするのがセオリーだけれど、自分の場合はそうすると乗りにくいしタイムも出ない。固執しすぎないこと。
  • ブレーキを強くかけすぎてはいけない(速度が落ちすぎるだけでなく、曲がりにくくなるため)。オーバースピード気味でも意外ときちんと曲がってなんとかなる。
  • 身体を低く構えるつもりでバンク中は車体の重りになる。最大バンク角の瞬間を意識する(以前の小室さん指摘)。
  • 1コーナーは必ずしも奥から入らなくても良い。イン側ゼブラ切れ目時点でイン側に居られるなら、そこまでの過程は問わなくて良いかも。
  • 写真を見るとすべて目線が近い(コーナー先を見てない)のでもっと意識して先を見ること。
  • セットと乗り方が上手くいっている時はブレーキをかけただけでイン側に寄り始める感覚がある。
  • なんだかんだ言ってタイムを短縮するにはスロットルを開けるしかない。そこから逆算する。

 

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公式レポート:

 

Photo: 梨本塾オフィシャル 影兄 mipoko http://kei74moto.client.jp/

 

天候:晴れ(11月としてはベストコンディション)
気温:11〜20℃
路温:19~26℃(この時期にしては温かい)
ベストラップ:26.28(シーズンベスト)
リザルト:1位
周回数:130 周
Fタイヤ:V3 SC1 (130周) / トミン2回 (正履き:2回、逆履き:0回)
Rタイヤ:V3 SC1 (130周) / トミン2回 (正履き:2回、逆履き:0回)
 ※通常の倍近く周回、かつ、全編タイムアタックなので、今回は便宜上2回分と換算
サスセット:FIN S→12、FTEN H→1、FCOMP H→2、RIN S→13(ベストラップ時)
メンテ: - (前回走行終了後に前後タイヤ交換済み)